法人化で節税の3つの手法のうち、最も節税効果が高いのが不動産所有法人です。
不動産「所有」法人ですから、法人が不動産を所有する必要があります。
文字にすると簡単そうですが、融資を受けて購入・建築する場合には法人名義で融資を受ける必要があります。
既に個人所有の不動産を法人に所有させようとする場合には個人→法人への売却という手続きが必要になります。
登記費用や不動産取得税などの初期費用がかかる点と、返済が終わっていない場合にはやはり法人名義で融資を受け直す必要があります。
これらの点から、節税効果が最も高いのですが、導入へのハードルも最も高い節税法です。
不動産所有法人を作成した場合の納税額は下記のようになります。
(注)法人の収入は全て無収入の配偶者に給与として支給するものとして計算しています。
区 分 | 個 人 | 所有法人 |
給与所得 0 不動産 500万 |
1,072,500円 |
680,500円 |
給与所得 0 不動産 1,000万 |
2,764,000円 |
1,938,000円 |
給与所得 0 不動産 2,000万 |
7,204,000円 |
5,903,000円 |
給与所得 500万 不動産所得 500万 |
2,869,000円 |
1,753,000円 |
給与所得 500万 不動産 1,000万 |
5,269,000円 |
3,080,500円 |
給与所得 500万 不動産 2,000万 |
10,559,000円 |
7,045,500円 |
給与 1,000万 不動産 500万 |
5,019,000円 |
3,444,500円 |
給与 1,000万 不動産 1,000万 |
7,559,000円 |
4,772,000円 |
給与 1,000万 不動産 2,000万 |
13,059,000円 |
8,737,000円 |
このように納税額が半分とはいきませんが、30~40%近く減少します。
法人化したことにより、生命保険で節税、小規模企業共済で節税、出張日当で節税、健康保険を安くする(自営業の場合)などの方法を組み合わせることができます。
法人化で節税は可能な限りこの形態を採りたいところです。
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